耳でキノコを育てたい《第五話 B》

食事大事

今日は久しぶりに食事を摂ってみようと思う。
昨日、体が踊りだす前から息が切れて胸が苦しかった。
きっと栄養不足なのだろう、食事って大事なんだな。
とりあえず冷蔵庫にあった草の塊をとりだす、なんの植物か分からないが。
そして草を一枚ずつちぎってバラバラにして水に浸す、なんのためか分からないが。
さらにこのまましばらく放置する、何時間待てばいいのか分からないが。
・・・オレはいつ食事を摂れるのだろう。
この調理法を誰かに教わったわけではないが、なんでこんなことをしているのか分からない。
これだから調理はキライなんだ、めんどくさい。
なんだかイライラする。
まだ日は出ているが明日の朝まで昼寝しよう、おやすみなさい。

筆者 きのこのこ

オレは

オレの名前は「ぷっちょ」。
もう大人だが小学生低学年並みの汚い下ネタが大好きな男だ。
部屋にたくさんいるカビはオレの友達。夢は自分の耳の中でキノコを育てること。
これからよろしくウンコ!

筆者 きのこのこ

窓の桟

100日ぶりに窓の桟を見たら大量のカビがこびり付いていた。
「うーん、どうしよう。」
テレビを見ながらひたすらその独り言を繰り返していたら一日が終わった、明日また考えよう。
もう夕方なので風呂に入って寝よう。

筆者 きのこのこ

どうする?

さて、今日が終わる前に昨日見つけた窓の桟のカビをどうするか考えよう。
プラケースに入れて飼育観察しようか?オレが作った曲を聞かせてあげようか?スプーンですくって他の場所にも塗り広げようか?
久しぶりに頭を使ったら眠くなってきた、今日はもう寝ます。おやすみなさい。

筆者 きのこのこ

ロマン

おはようございます。オレは窓の桟のカビをプラケースに入れて飼育観察することにした。
散らかった机の上にある小さなプラケース、その中に広がる壮大なカビの世界。
これこそ男のロマンだろう。名付けて「カビリウム」だ。
しかし・・・あえてこんなことをしなくてもオレの部屋はすでにカビだらけ。
場所によって生えてるカビの色も形も違う。プラケースの中よりイキイキして見える。
オレの部屋こそが本当のカビリウムなのでは・・・?
そう思うとどうしようもなく胸が高鳴った。
嬉しそうに鳴く心臓と止まらない咳、たんぽぽの綿毛のように舞う大きなホコリ。
それらと一緒にオレは気が済むまで踊った。床でジタバタと。
疲労感と満足感に包まれながら、オレは眠りについた。
おやすみなさい。

筆者 きのこのこ

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