耳でキノコを育てたい《第五話 C》

食事より友達

吐き気と腹痛がひどい。
尻からオレの大好きなゲリが、口からは別に好きじゃないゲロが流れ続けている。
そういえば結局昨日も食事を摂らなかった。
食事の大切さが今になって分かった気がした。
「早く何か口にしなければ・・・。」
しかし、めまいもひどくベッドからずり落ちるだけで精一杯だった。
「食べ物・・・落ちてないか・・・。」
力を振り絞って顔を上げる。
「・・・チョコソースが床に付いてる!」
いや、違う。よく見るとこれは昨日塗り広げたカビだ。
体調が悪いからって友達を食べ物と見間違えるなんてオレは・・・ペロペロ。
また来世で会いましょう。
PS 欲に負けてカビを、友達を舐めてしまった。きっと罰が当たったんだろう。

筆者 きのこのこ

オレは

オレの名前は「ぷっちょ」。
もう大人だが小学生低学年並みの汚い下ネタが大好きな男だ。
部屋にたくさんいるカビはオレの友達。夢は自分の耳の中でキノコを育てること。
これからよろしくウンコ!

筆者 きのこのこ

窓の桟

100日ぶりに窓の桟を見たら大量のカビがこびり付いていた。
「うーん、どうしよう。」
テレビを見ながらひたすらその独り言を繰り返していたら一日が終わった、明日また考えよう。
もう夕方なので風呂に入って寝よう。

筆者 きのこのこ

どうする?

さて、今日が終わる前に昨日見つけた窓の桟のカビをどうするか考えよう。
プラケースに入れて飼育観察しようか?オレが作った曲を聞かせてあげようか?スプーンですくって他の場所にも塗り広げようか?
久しぶりに頭を使ったら眠くなってきた、今日はもう寝ます。おやすみなさい。

筆者 きのこのこ

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